花使いの目線
プロヴァンスの案内人Frederic(フレデリック)の職業は何?
そう訊ねられると少し言葉に詰まります。
"フローリスト"でも"フラワーデザイナー"でも間違いではない。
でも、なんだかしっくりこないのです。
多分"フラワー"という言葉の響きが上品すぎるのでしょう、
彼のアトリエにあるのは花、草、枝、"自然"そのもの。
どこからか拾ってきた流木に名もない野草を飾る、
食べられる木の実、香草でブーケを作る、
アンティークガラスの花瓶に苔を敷き詰める。
日本人でもないのになぜか"花"という言葉がよく似合うFrederic。
私の知っている彼の職業は、"花使いのマジシャン"です。
彼らしいシャンペットル(草原)スタイルはいつも優しい色合い
Fredericのアトリエに花が溢れていることは珍しくて、
あったとしてもそれらはお客さんにオーダーされたもの。
アトリエを華やかにすれば見栄えもいいのに、彼はそうしません。
「僕らが扱っているのは生きもの、余計に飾る分はいらないんだよ」
その花を育ててくれた自然と作り手に感謝する、
ほんの少しだけ自然を借りて暮らしを豊かにする、
プロヴァンス育ちの彼だから知っている、自然と共存する方法。
だからでしょうか、パリ、マレ地区という最先端な街にあっても
アトリエの扉を開けると懐かしい風が吹いてきます。
「本当に必要だと思った分だけ摘むんだよ」
彼は旅行中も道端の草でさえしっかり吟味していました。
花を摘むのは人間のエゴだから、最低限で十分。
伝えたいこと、贈りたい気持ちがあれば
ほんの少しの素材で素敵なブーケができるのですね。
花使いFredericの使うマジックは
イリュージョンやテレポーテーションのような
今まで見たこともない、あっと驚く派手なものではなくて
挨拶代わりの見慣れたもの、みんなが安心してみれるもの。
それはまるで、デパートのおもちゃ売り場の手品師がみせてくれた
タネも仕掛けもあるマジック。
"わぁ"と口からもれてしまう、トキメキの魔法。
彼の目線で旅した南仏、プロヴァンスは本当に素敵な場所でした。
車を止めて花を摘み、切り倒されたオリーブの枝を拾い、
テーブルに飾ったハーブを翌日の食事に使う。
自然に生かされ、自然を活かす。
ナチュラルでありながら洗練された彼のスタイルは
奇をてらわない、普遍的な美しさを教えてくれました。
Frederic Garriguesのフラワーレッスン
9月15日 "夏の終わり"
10月13日 "秋の色"
11月17日 "ノエルに向けて"
ご興味のある方はこちらまで
………………………………………………………………………………………………………
ガイドブックに載っていない"裏"パリ案内。
毎週火曜・金曜 更新中 こちらもぜひ覗いてみてください。
散文家izumisawa satoko の取材、通訳、
ガイドコーディネートのご依頼、お問い合わせはこちらまで
satokoizm.guide@gmail.com
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そう訊ねられると少し言葉に詰まります。
"フローリスト"でも"フラワーデザイナー"でも間違いではない。
でも、なんだかしっくりこないのです。
多分"フラワー"という言葉の響きが上品すぎるのでしょう、
彼のアトリエにあるのは花、草、枝、"自然"そのもの。
どこからか拾ってきた流木に名もない野草を飾る、
食べられる木の実、香草でブーケを作る、
アンティークガラスの花瓶に苔を敷き詰める。
日本人でもないのになぜか"花"という言葉がよく似合うFrederic。
私の知っている彼の職業は、"花使いのマジシャン"です。
Fredericのアトリエに花が溢れていることは珍しくて、
あったとしてもそれらはお客さんにオーダーされたもの。
アトリエを華やかにすれば見栄えもいいのに、彼はそうしません。
「僕らが扱っているのは生きもの、余計に飾る分はいらないんだよ」
その花を育ててくれた自然と作り手に感謝する、
ほんの少しだけ自然を借りて暮らしを豊かにする、
プロヴァンス育ちの彼だから知っている、自然と共存する方法。
だからでしょうか、パリ、マレ地区という最先端な街にあっても
アトリエの扉を開けると懐かしい風が吹いてきます。
「本当に必要だと思った分だけ摘むんだよ」
彼は旅行中も道端の草でさえしっかり吟味していました。
花を摘むのは人間のエゴだから、最低限で十分。
伝えたいこと、贈りたい気持ちがあれば
ほんの少しの素材で素敵なブーケができるのですね。
花使いFredericの使うマジックは
イリュージョンやテレポーテーションのような
今まで見たこともない、あっと驚く派手なものではなくて
挨拶代わりの見慣れたもの、みんなが安心してみれるもの。
それはまるで、デパートのおもちゃ売り場の手品師がみせてくれた
タネも仕掛けもあるマジック。
"わぁ"と口からもれてしまう、トキメキの魔法。
彼の目線で旅した南仏、プロヴァンスは本当に素敵な場所でした。
車を止めて花を摘み、切り倒されたオリーブの枝を拾い、
テーブルに飾ったハーブを翌日の食事に使う。
自然に生かされ、自然を活かす。
ナチュラルでありながら洗練された彼のスタイルは
奇をてらわない、普遍的な美しさを教えてくれました。
9月15日 "夏の終わり"
10月13日 "秋の色"
11月17日 "ノエルに向けて"
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by provence-izm
| 2012-09-09 20:07
| Fredericフレデリック
カテゴリ
Guide ガイドMiam 食べもの
Ville 南仏の街
Souvenir おみやげ
Fredericフレデリック
Saison 季節
Couleur 南仏の色
Leçon レッスン、見学
Mas 南仏の家、宿
Satokoizm 私
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